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一触即発 中国至る所に「圧力鍋」

2013年07月24日

【新唐人2013年07月24日付ニュース】7月20日、北京首都国際空港で車いすに乗った男が手製の爆発物を爆破させました。34歳のこの男性は8年前、広東省東莞市で出稼ぎをしていたとき、城管に激しい暴力を振るわれ、身体に傷害が残りました。8年間陳情を続けたものの、解決されなかったそうです。中国社会の底辺で不公平な待遇を受け、陳情を繰り返している陳情者らは、当局に聞き入れられない状況下、他人を巻き込み自分を犠牲にする極端な方法をとっています。

 

車いすに乗った冀中星(き ちゅうせい)さんは20日、北京首都空港で手製の爆発物を爆破させる直前、周囲の人々に離れるよう勧告しました。冀さん自身は左腕を切断することになり、手術後警察に身柄を拘束されました。報道によると、冀さんは広東省東莞市でバイクタクシーを運転していたとき、城管に鉄の棒で頭を殴られ、身体に傷害に残りました。8年間陳情を続けたものの、解決してもらえなかったそうです。

 

現下の中国社会では、冀さんのような社会底辺の民衆が絶望の末、極端は方法で訴える事例が後を絶ちません。

 

2008年7月、北京の青年・楊佳さんは上海で自転車のナンバープレートがないと誤解され、警察から暴行を受け、前歯を折られました。1年間陳情を続けたものの、望んだ結果を得られず、最終的に警察署を襲撃し、警官6人を刺し殺し、5人を負傷させました。

 

2010年3月、福建省の元医師・鄭民生が小学校の前で無差別に小学生を切りつけ、8人が死亡、5人が負傷。元々医者だった鄭民生は職を失った事で情緒不安定になり、犯行に走ったそうです。

 

中国社会底辺では数々の不公正による不平不満が蓄積し、行き場を失った社会の弱者たちを、他人を傷つけ、自分を犠牲にする極端の行動へとかり出しています。

 

2011年5月、2度にわたる強制立ち退きに遭った江西省の銭明奇(せんめいき)。2012年9月、労災で半身不随になった山東省の曲華強。陳情を繰り返しても解決されなかったため、それぞれ地元政府ビルの前で自爆。他人を巻き込んだだけでなく、二人とも自分の命を犠牲にしました。

 

2013年6月の福建省アモイ市のバス炎上事件では47人が死亡。放火したとされる陳水総は市場の販売ブースが取り締まりに遭ったものの、当局が社会保険も支払わないため、20年間陳情を続けていた陳情者だったそうです。数々の社会問題を抱える中国で、このような爆発寸前の圧力鍋がどれほど存在するのでしょうか。知る由もありません。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/07/23/atext936638.html (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/蒋)

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